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環境・規制

燃料油供給証明書と代表試料の保管期間と保管主体(MARPOL附属書VI規則18)

2026-08-23

シンガポールで給油を受け、次の航海で欧州に入るとします。寄港国の検査官が見ることのできる ものは三つです。燃料油供給証明書、給油を終えて封印した代表試料、そして規則に適合する燃料を 入手できなかった場合にその事実を裏づける記録です。

三つは性格が違います。残すべき期間が違い、その期間を数え始める日が違い、手元に持っていな ければならない側も違います。MARPOL附属書VI規則18は、この三つをそれぞれ別の項で定めます。 どれがいつまで誰の手に残るのかが、この記事の答える問いです。

供給証明書の三年は給油日から数えます

規則5と規則6の適用を受ける船は、燃焼用に受け取って使う燃料の内訳を燃料油供給証明書として 残します(第5項)。記載すべき項目の下限は附属書VIの附録Vが定めます。

6 The bunker delivery note shall be kept on board the ship in such a place as to be readily available for inspection at all reasonable times. It shall be retained for a period of three years after the fuel oil has been delivered on board.

期間を数え始める日がafter the fuel oil has been delivered on boardです。燃料を使い切った日 ではなく、船が燃料を受け取った日です。一か月で使い切った燃料の証明書も、給油日から三年を 満たします。船に積み上がる証明書の束は、タンクに残る燃料とは無関係に増えていきます。

置き場所の条件も同じ項にあります。いつでも点検できるよう、船内の見つけやすい場所に置かな ければなりません。どこにあるか誰も知らなければ、捨てていなくてもこの一文は守れません。

同じ証明書がもう一部、供給者の側にも残ります

第9項は、締約国が指定した当局に義務を課します。地域の供給者の名簿を維持し(第9.1項)、 供給者に証明書と試料を出させ(第9.2項)、その写しを保管させます。

.3 require local suppliers to retain a copy of the bunker delivery note for at least three years for inspection and verification by the port State as necessary;

船の側は三年で、供給者の側はat least three yearsです。同じ給油一件について、突き合わせる ことのできる二部が存在します。寄港国が、船の差し出す一枚だけで判断しなくてよい構造です。

7.1 The competent authority of a Party may inspect the bunker delivery notes on board any ship to which this Annex applies while the ship is in its port or offshore terminal, may make a copy of each delivery note, and may require the master or person in charge of the ship to certify that each copy is a true copy of such bunker delivery note.

当局は証明書を複写でき、船長または責任者に対し、その写しが原本と同じであることの証明を求め られます。同じ項の次の文は、証明書を発行した港と協議して内容を検証できるようにしています。 第7.2項は、この手続を可能な限り迅速に行い、船を不当に遅延させないよう定めます。

試料は使い切る前に捨てられません

8.1 The bunker delivery note shall be accompanied by a representative sample of the fuel oil delivered taking into account the guidelines developed by the Organization. The sample is to be sealed and signed by the supplier’s representative and the master or officer in charge of the bunker operation on completion of bunkering operations and retained under the ship’s control until the fuel oil is substantially consumed, but in any case for a period of not less than 12 months from the time of delivery.

一つの文に三つが入っています。

  • 封印と署名。供給者の代表と、船長または給油作業を担当する職員が一緒に行います。時点は給油 作業が完了するときです。
  • 保管主体。under the ship's controlです。船の管理の下に置きます。
  • 期間。燃料を実質的に使い切るまでです。ただし、いかなる場合も引渡しの時から12か月より短く できません。

条件が二つ走るので、短い方では終わりません。12か月を過ぎてもその燃料がタンクに残っていれば、 試料も残ります。二か月で使い切っても、試料は12か月を満たします。供給証明書の三年と違い、 試料の期間は船が燃料をどれだけ速く使うかで動きます。

分析は締約国が要求したときに始まります。そのときは附属書VIの附録VIの検証手続に従います (第8.2項)。

燃料を入手できなかったときに残すものには期間がありません

第2.1項は、規則に適合する燃料を使えなかった船に当局が要求できるものを二つ挙げます。適合し ようとして取った措置の記録と、購入を試みた証拠です。

.2 provide evidence that it attempted to purchase compliant fuel oil in accordance with its voyage plan and, if it was not made available where planned, that attempts were made to locate alternative sources for such fuel oil and that despite best efforts to obtain compliant fuel oil, no such fuel oil was made available for purchase.

証拠の中身が航海計画に結びついています。計画どおり買おうとしたか、計画した場所で入手できな かったときに他の供給源を探したかが判断の対象です。その努力にもかかわらず購入できなかった、 というところまでつながっていなければなりません。

この記録に、条文は保管期間を付けていません。代わりに通報を付けました。

2.4 A ship shall notify its Administration and the competent authority of the relevant port of destination when it cannot purchase compliant fuel oil.

主管庁と、当該仕向港の権限のある機関の二か所です。shall notifyなので選択ではありません。 締約国は、船が非入手の証拠を提示した事実を機関に通報します(第2.5項)。

第2.2項は、適合のために予定した航路を外れることや、航海を不当に遅らせることを船に求めては ならないと定めます。第2.3項は、締約国が提示された証拠と関連する事情をすべて考慮して措置を 決めるとし、規制措置を取らないこともその選択肢に入ると書いています。

別の方法で文書化できるのは三つのうち一つだけです

11 For every ship of 400 gross tonnage and above on scheduled services with frequent and regular port calls, an Administration may decide after application and consultation with affected States that compliance with paragraph 6 of this regulation may be documented in an alternative manner that gives similar certainty of compliance with regulations 14 and 18 of this Annex.

条件が三つです。400総トン以上、定期航路、頻繁で規則的な寄港です。手続は二つです。申請が あり、影響を受ける国との協議を経て主管庁が決定します。

分かれ目は対象の範囲です。別の方法で文書化できるのはparagraph 6だけです。証明書を船に 置き、三年保管する義務だけがここに入ります。第8.1項の試料はこの一文にありません。承認を 受けた船も、試料はそのまま封印して船の管理の下に置きます。

残すもの 期間を数え始める点 期間 手元に持つ側
燃料油供給証明書 船に引き渡された日 三年
供給証明書の写し 条文にない 最低三年 地域の供給者
代表試料 引渡しの時 実質的な消費まで、最低12か月 船の管理の下
購入を試みた証拠 条文にない 条文にない 船(要求があれば提示)

確認しておくこと

上の引用は、MARPOL附属書VI統合版(決議MEPC.328(76))の印刷32ページから34ページまでから 取りました。規則18は期間と主体を定め、残りは渡します。証明書に何を書くかは附録Vが、試料を どう採るかは機関が作成した指針が、分析手続は附録VIが定めます。どの船がこの義務を負うかも、 規則5と規則6が定めます。第11項の別の文書化は主管庁が申請を受けて決めるので、その船の旗国に 手続があるかどうかから確認する必要があります。

散らばった記録からは傾向が見えません

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