本文へスキップ
Bellbook ブログ
環境・規制

要求EEXIの削減係数表と、EEDIで代えられる条件(MARPOL附属書VI規則25)

2026-07-27

EEXIは運航の実績ではなく、船の設計と仕様から出てくる指標です。ですからCIIのように毎年更新される 値ではなく、一度算定して検証を受ける値です。ところが、その一度がいつで、何によって検証されるのか、 そしてすでにあるEEDIの値を使えるのかが実務の問いです。

算定の対象には大改造を経た船が入ります

規則23が、各船舶と、大改造を経た各船舶について達成EEXIを算定すると定めます。船種の条件は附属書が 掲げる範疇に当たることです。

大改造が独立した項目として書かれている点が、この指標の性格を示します。一度算定すれば終わりの値 ではなく、船の仕様が変われば算定し直す値です。

検証の根拠は技術ファイルです

The attained EEXI shall be specific to each ship and shall indicate the estimated performance of the ship in terms of energy efficiency, and be accompanied by the EEXI technical file which contains the information necessary for the calculation of the attained EEXI and which shows the process of the calculation. The attained EEXI shall be verified, based on the EEXI technical file, either by the Administration or by any organization duly authorized by it.

技術ファイルが載せるべきものが二つです。算定に必要な情報と、計算の過程です。結果の値だけの 文書では要件を満たしません。

検証の主体は主管庁か権限を与えられた団体であり、検証の根拠がその技術ファイルです。

EEDIの値をEEXIとして使える条件があります

3 Notwithstanding paragraph 1 of this regulation, for each ship to which regulation 22 of this Annex applies, the attained EEDI verified by the Administration or by any organization duly authorized by it in accordance with regulation 22.1 of this Annex may be taken as the attained EEXI if the value of the attained EEDI is equal to or less than that of the required EEXI as required by regulation 25 of this Annex. In this case, the attained EEXI shall be verified based on the EEDI technical file.

条件は二つです。規則22が適用される船であること、そして検証された達成EEDIの値が要求EEXI以下である ことです。二つが揃えばそのEEDIの値を達成EEXIと見ることができ、このとき検証はEEDI技術ファイルに 基づいて行われます。

要求EEXIは基準線値に削減係数を適用して出ます

要求EEXIはEEDI基準線値に削減係数を適用した値であり、達成EEXIはその値以下でなければなりません。 削減係数は百分率で与えられ、船種と大きさの区分に応じて表3が定めます。EEDI基準線値そのものは 規則24の定める方式で計算します。

船種 大きさ 削減係数
ばら積み貨物船 200,000 DWT以上 15
ばら積み貨物船 20,000 DWT以上200,000 DWT未満 20
ばら積み貨物船 10,000 DWT以上20,000 DWT未満 0-20
ガス運搬船 15,000 DWT以上 30
ガス運搬船 10,000 DWT以上15,000 DWT未満 20
ガス運搬船 2,000 DWT以上10,000 DWT未満 0-20
タンカー 200,000 DWT以上 15
タンカー 20,000 DWT以上200,000 DWT未満 20
タンカー 4,000 DWT以上20,000 DWT未満 0-20
コンテナ船 200,000 DWT以上 50
コンテナ船 120,000 DWT以上200,000 DWT未満 45
コンテナ船 80,000 DWT以上120,000 DWT未満 35
コンテナ船 40,000 DWT以上80,000 DWT未満 30
コンテナ船 15,000 DWT以上40,000 DWT未満 20
コンテナ船 10,000 DWT以上15,000 DWT未満 0-20
一般貨物船 15,000 DWT以上 30
一般貨物船 3,000 DWT以上15,000 DWT未満 0-30
冷凍運搬船 5,000 DWT以上 15
冷凍運搬船 3,000 DWT以上5,000 DWT未満 0-15
兼用船 20,000 DWT以上 20
兼用船 4,000 DWT以上20,000 DWT未満 0-20
LNG運搬船 10,000 DWT以上 30
ロールオン・ロールオフ貨物船(自動車運搬船) 10,000 DWT以上 15
ロールオン・ロールオフ貨物船 2,000 DWT以上 5
ロールオン・ロールオフ貨物船 1,000 DWT以上2,000 DWT未満 0-5
ロールオン・ロールオフ旅客船 1,000 DWT以上 5
ロールオン・ロールオフ旅客船 250 DWT以上1,000 DWT未満 0-5
非在来型推進のクルーズ旅客船 85,000 GT以上 30
非在来型推進のクルーズ旅客船 25,000 GT以上85,000 GT未満 0-30

区間で示された値は補間して使います

  • Reduction factor to be linearly interpolated between the two values dependent upon ship size. The lower value of the reduction factor is to be applied to the smaller ship size.

表で二つの値が並んでいる欄は、それ自体が係数ではなく範囲です。船の大きさに応じて二つの値の間を 線形に補間し、小さい船の側に低い値を当てます。ですから同じ船種の同じ区分でも、DWTが違えば係数が 違って出ます。

クルーズ旅客船の大きさの基準がほかの船種と違う点も表から読む必要があります。ほかが載貨重量トン であるのに対し、こちらは総トン数です。

この規則にも見直しの時点が打ち込まれています

規則25の第3項が、機関が2026年1月1日までにこの規則の実効性を評価する見直しを終えると定めます。 規則28のCIIの見直しと同じ時点です。設計側の指標と運航側の指標が同じ年に併せて点検される構造です。

確認しておくこと

上の引用は2021年改正MARPOL附属書VI(MEPC.328(76))の35ページと40ページから取りました。上の表は 表3を写したものであり、EEDI基準線値と補間の結果はその船の要目で計算しなければ出ません。その船が 表のどの行に入るか、大改造があったか、そして技術ファイルに計算の過程が残っているかが、実際の判断 の出発点です。

Bellbookは船舶書類を船ごとにまとめ、技術ファイルと証書を同じ場所で探せるようにします

EEXIは技術ファイルに基づいて検証され、そのファイルは計算の過程まで載せなければなりません。Bellbookは船舶の書類庫に技術ファイルと証書を並べて置くので、検証や監査の場でどのファイルが最新かが一か所で見えます。

無料で始める

関連記事

← 記事一覧へ