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検査・審査

出港停止の事由と入港拒否のはしごの段(EU指令2009/16)

2026-07-23

EUの港で船が押さえられることと、そもそも入れないことは別の出来事です。ところが二つがはしごで つながっています。指令2009/16が抑留の敷居を定め、その抑留が何回か重なると入港拒否へ移り、拒否が 繰り返されれば解除までの期間が長くなります。この記事ははしごを下から上へ上がります。

一段目は抑留で、敷居が二つに分かれます

安全・健康・環境に明らかに危険な欠陥であれば、抑留するか、その欠陥が現れた作業を中止させます。 解除は、危険が取り除かれるか、必要な条件を付けて航行や作業を再開しても危険がないと機関が確認する ときです。

労働・生活条件には別の項が付いています。

In the case of living and working conditions on board which are clearly hazardous to the safety, health or security of seafarers or deficiencies which constitute a serious or repeated breach of MLC 2006 requirements (including seafarers’ rights), the competent authority of the port State where the ship is being inspected shall ensure that the ship is detained or that the operation in the course of which the deficiencies are revealed is stopped.

解除の経路がここでもう一つ開きます。欠陥が是正されるか、権限のある機関が是正の行動計画を受け入れ、 その計画が速やかに実施されると納得することです。計画を受け入れる前に、検査官は旗国に照会できます。

航海データ記録装置が作動しない場合は別に書かれています。使用が義務である船でこれが確認されれば 抑留します。抑留した港ですぐ直せなければ、近くの修理所へ送るか、最大30日以内に是正するよう求める ことができます。

二段目は抑留の回数で、旗国の実績一覧で分かれます

入港拒否の引き金は抑留の回数ですが、数える窓の長さが、旗国がどの一覧にあるかで変わります。

旗国が属する実績一覧 数える窓 引き金
低実績一覧 直前の36か月 その中で2回を超える抑留
高実績または中実績一覧 直前の24か月 その中で2回を超える抑留

同じ3回目の抑留でも、旗国の一覧によって掛かることもあれば掛からないこともあるという意味です。 数える範囲はEU加盟国の港だけでなく、パリ了解覚書の署名国の港や錨地までです。

適用の時点も書かれています。

The refusal of access shall be applicable as soon as the ship leaves the port or anchorage where it has been the subject of a third detention and where a refusal of access order has been issued.

三回目の抑留があったその港を離れる瞬間からです。次の港に着いてから知らされる構造ではありません。

三段目は解除までに掛かる期間です

拒否の命令は時間が経たなければ解けず、その時間が回数ごとに長くなります。

The refusal of access order shall be lifted only after a period of three months has passed from the date of issue of that order and when the conditions listed in points 3 to 6 of Annex VIII are met.

拒否の回数 解除までに必要な期間 追加の条件
一回目 三か月 附属書VIIIの条件を満たすこと
二回目 十二か月 附属書VIIIの条件を満たすこと
三回目 二十四か月 下の四つをすべて満たすこと

三回目で条件が変わります。期間が過ぎるだけでは解けず、四つが同時に求められます。

  • 旗国の抑留率が低実績一覧にも中実績一覧にも載っていないこと
  • 法定証書と船級証書がEUの認定した団体から発給されていること
  • その船を運航する会社が高実績に分類されること
  • 附属書VIIIの条件が満たされること

最後の段で扉が閉じます

Any ship not meeting the criteria listed in the first subparagraph, after a period of 24 months has passed from the date of issue of the refusal of access order, shall be permanently refused access to any port or anchorage within the Union.

三回目の拒否で上の四つを満たせない船は、二十四か月が過ぎた後に恒久拒否へ移ります。そして三回目の 拒否の後に再び抑留された場合、旗国が中実績や低実績の一覧にあれば、それだけで恒久拒否です。

旗国が高実績一覧にある船にも別の経路があります。三回以上の拒否を受けた後、EUでの最初の検査で抑留 されると、証書を発給した団体がEUの認定団体かどうかによって、二十四か月の拒否と恒久拒否に分かれ ます。

条件を破って離れることも同じ結果につながります

抑留された船を修理所へ送る場合、旗国が定め当該加盟国が同意した条件が付きます。その条件を守らずに 出港したり、指定された修理所に寄港すると決めて寄港しなかったりすれば、EU内のすべての港と錨地への 入港が拒否されます。この命令は発令日から適用され、十二か月が過ぎ、附属書VIIIの条件が満たされて 初めて解けます。

確認しておくこと

上の引用は指令2009/16から取りました。実績の一覧はパリ了解覚書に従って採択され毎年公表されるので、 その船の旗国がどの一覧にあるかは年ごとに変わり得ます。直前の24か月または36か月の窓の中に抑留が 何件あるか、旗国と会社がどの区分に分類されているか、そして修理所への寄港条件が残っているかが、 実際の判断の出発点です。

Bellbookは抑留とその事由を船の履歴に日付とともに残します

入港拒否のはしごは、直前の24か月または36か月に抑留が何回あったかで上がります。Bellbookは船ごとに検査と指摘と抑留を日付順に積むので、その窓の中に何件入っているかを数えられます。

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