SEEMPに何を書くかを分ける三つの層と、D・E格付けの是正措置の期限(MARPOL附属書VI規則26)
2026-07-24

SEEMPを備えるべき船と、SEEMPに何かを書き込むべき船は同じではありません。2021年改正MARPOL附属書VI の規則26が要求を三つの層に積んでいるからです。層が上がるたびに条件が付き、最後には運航の結果が この文書へ戻ってきます。
一層目はすべての船です
1 Each ship shall keep on board a ship specific Ship Energy Efficiency Management Plan (SEEMP). This may form part of the ship’s Safety Management System (SMS).
二つ書かれています。船ごとの文書であることと、安全管理システムの一部を成し得ることです。別の文書 として置くか、SMSの中に入れるかが開いています。作成と見直しは、機関が採択した指針を考慮して行い ます。
二層目は総トン数5,000トン以上です
5,000トン以上の船のSEEMPには、規則27.1が求めるデータを収集する方法論と、そのデータを旗国の主管 庁へ報告する手順の記述が入らなければなりません。
ここでSEEMPの性格が一度変わります。一層目が何をするかの計画であるとすれば、二層目はどう数えて どう報告するかの手順書です。
三層目はトン数と船種が同時に掛かるときです
5,000トン以上であって、附属書が掲げる船種に当たる場合は、2023年1月1日までにSEEMPへさらに四つが 入らなければなりませんでした。
| 入れるべきもの | 内容 |
|---|---|
| 算出の方法論と報告の手順 | 規則28が求める達成年間運航CIIをどう計算し、どう報告するか |
| 今後三年の要求CII | 規則28が定める値 |
| 実施計画 | その三年で要求CIIをどう達成するかを文書化したもの |
| 自己評価と改善の手順 | 自ら評価し直す手順 |
三年分をあらかじめ書かせる点が、この層の性格を示します。一年の実績を事後に報告する文書ではなく、 先の計画を載せる文書です。
格付けが下がると文書が開き直します
規則28が達成CIIを要求CIIと照らしてAからEまでの格付けを付けます。C格の中間点が要求CIIと同じ値です。 そして格付けが悪ければSEEMPへ戻ります。
三年連続でDを受けた船、またはEを受けた船は、要求CIIを達成するための是正措置の計画を作らなければ なりません。その計画を載せるようSEEMPを改訂するのが次の段階で、ここに期限が付きます。
8 The SEEMP shall be reviewed to include the plan of corrective actions accordingly, taking into account the guidelines to be developed by the Organization. The revised SEEMP shall be submitted to the Administration or any organization duly authorized by it for verification, preferably together with, but in no case later than 1 month after reporting the attained annual operational CII in accordance with paragraph 2 of this regulation.
preferably together withが勧告で、in no case later than 1 monthが上限です。起算点は達成CIIを
報告した時点です。そして規則28はその報告を暦年の終了後三か月以内に行うと定めます。二つの期限が
つながっています。
計画を出した後もまだ残ります。三年連続でDまたはEを受けた船は、改訂したSEEMPに従って計画した是正 措置を実際に行わなければなりません。文書の提出で終わる構造ではありません。
この文書は検証と会社監査の対象です
.3 The SEEMP shall be subject to verification and company audits taking into account the guidelines to be developed by the Organization.
検証と会社監査の二つが併せて書かれています。船内に文書があることと、その文書が実際に使われている こととが、別の確認対象だという意味です。
確認しておくこと
上の引用は2021年改正MARPOL附属書VI(MEPC.328(76))の42ページと45ページから取りました。要求CIIを 作る削減係数と基準値、そして格付け算定の細部は、機関が策定する指針が定めます。その船が三層目に 当たる船種か、過去三年の格付けが何であったか、そしてSEEMPに書いた三年の実施計画が今の実績と食い 違っていないかが、実際の判断の出発点です。
SEEMPは検証と会社監査の対象であると条文が書いています。Bellbookは船ごとに監査の日程とそこで出た指摘を期限とともに置くので、次の監査までに何が開いているかが一覧で見えます。
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