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検査・審査

新規乗船者の慣熟に会社が出すべき書面の指示と指名された乗組員(STCWコードA-I/14)

2026-07-25

新しく乗った船員が装備と手順に慣れる仕事を誰が担うのか。船で何とかすることのように見えますが、 STCWコードA-I/14はその出発点を陸上に置きます。会社が船長に渡す書面の指示です。

責任が三つの主体に同時に掛かります

1 Companies, masters and crew members each have responsibility for ensuring that the obligations set out in this section are given full and complete effect and that such other measures as may be necessary are taken to ensure that each crew member can make a knowledgeable and informed contribution to the safe operation of the ship.

会社と船長と乗組員が並んで書かれています。どれか一方に寄せた構造ではなく、それぞれが責任を負い ます。そして目的が文末にあります。各乗組員が船舶の安全な運航に、知ったうえで寄与できるように することです。

出発点は会社が船長に渡す書面の指示です

2 The company shall provide written instructions to the master of each ship to which the Convention applies, setting forth the policies and the procedures to be followed to ensure that all seafarers who are newly employed on board the ship are given a reasonable opportunity to become familiar with the shipboard equipment, operating procedures and other arrangements needed for the proper performance of their duties, before being assigned to those duties.

三か所を見る必要があります。第一に、形式がwritten instructionsです。口頭の指示や慣行ではなく 書面です。第二に、受け取る相手が船長です。第三に、時点がbefore being assigned to those duties です。職務に就いた後で覚えるのではなく、就く前に機会が与えられなければなりません。

指示に必ず入るべきものが二つあります

一つ目は合理的な期間の割当てです。新たに雇用された船員が慣れるべき対象も、条文が二つに分けて 書きます。

慣れるべき対象 範囲
その船員が使用し、または運転する特定の設備 個々の設備の単位
船舶固有の当直・安全・環境保護・保安・非常の手順と設備 その職務を適切に行うために知っておくべきもの

二つ目は人です。

.2 designation of a knowledgeable crew member who will be responsible for ensuring that an opportunity is provided to each newly employed seafarer to receive essential information in a language the seafarer understands.

指名された乗組員がいなければならず、その人が担うのは情報を渡す行為ではなく、機会が与えられるよう にすることです。そして条件が一つ付きます。in a language the seafarer understandsです。船内の 掲示や手順書がその船員の理解しない言語だけであれば、この要件を満たしません。

会社に掛かる義務は慣熟だけではありません

条約の規則I/14が、主管庁に対し、会社へ五つを確保させるよう求めます。

  • 自社の船に配乗される各船員が、条約と主管庁の定めによる適切な証書を持つこと
  • 自社の船が主管庁の安全配乗の要件に従って配乗されること
  • 自社の船に雇用されるすべての船員の書類と資料が維持され、容易に取り出せること
  • 船員が配乗される際に、自らの職務と船の設備・装置・手順・特性に慣熟すること
  • 船の乗組員が非常時と、安全および汚染の防止に不可欠な機能の遂行において、活動を効果的に調整できること

三つ目が実務でよく問題になります。条文が例として挙げる資料が、経歴、訓練、健康適合性、配乗された 職務についての職務能力です。そして求められる状態が維持と取り出しやすさの両方です。どこかにある というだけでは足りず、必要なときに出せなければなりません。

ロールオン・ロールオフ旅客船にはもう一層あります

3 Companies shall ensure that masters, officers and other personnel assigned specific duties and responsibilities on board their ro-ro passenger ships shall have completed familiarization training to attain the abilities that are appropriate to the capacity to be filled and duties and responsibilities to be taken up, taking into account the guidance given in section B-I/14 of this Code.

対象が船長と職員だけでなく、特定の職務と責任を割り当てられたその他の要員までです。そして求められ るのが機会の提供ではなく、慣熟訓練の修了です。

確認しておくこと

上の引用はSTCW/CONF.2/34のコードA-I/14から取りました。合理的な期間が何日か、指名する乗組員を誰に するか、書面の指示の形式が何かは、条文が定めません。その会社の書面の指示が実際に船長へ届いている か、指名された人が船ごとに決まっているか、そして必須の情報がその船員の理解する言語で用意されて いるかが、実際の判断の出発点です。

Bellbookは船員の経歴と訓練と健康診断の記録を一人単位でまとめます

条文は船員の経歴・訓練・健康適合性・職務能力に関する資料を維持し、容易に取り出せるようにせよと求めます。Bellbookはこの資料を船員一人の記録として束ねるので、配乗の前でも審査の場でもすぐ出せます。

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