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EU MRVの排出報告期限と、適合書類の18か月有効期間のかみ合い(EU規則2015/757)

EU MRV規則2015/757は、排出報告書の提出、適合文書の発行、船内備付けの期限を定めます。適合文書の有効期間は18か月で、各期限を報告期間と併せて確認します。

まず適用範囲を確認します。MRVは2024年からCO₂・CH₄・N₂Oを報告対象とし、2025年から400 GT以上5,000 GT未満の一般貨物船・オフショア船と5,000 GT以上のオフショア船にも拡大されました。400 GT以上の全船種に一律適用されるわけではありません。欧州委員会MRV FAQを確認します。

出発点は監視計画です

会社は各船舶について、温室効果ガスの排出を監視し報告する方法を定めた監視計画を検証者に提出します。 この規則の適用範囲に初めて入る船は提出の時点が別に定められています。加盟国の管轄下の港に初めて 寄港した後、遅滞なく、遅くとも二か月以内です。

計画に入れるべき項目が条文に列挙されています。

  • 船舶と会社の識別情報
  • 主機・補機・ガスタービン・ボイラー・不活性ガス発生装置といった排出源と使用燃料の記述
  • 報告期間中に排出源の一覧を更新する手順とシステムと責任
  • 航海一覧の完全性を監視する手順
  • 燃料消費を監視する手順

報告期限は3月31日で、前倒しにも制限があります

From 2025, by 31 March of each year, companies shall, for each ship under their responsibility, submit to the administering authority responsible, to the authorities of the flag States concerned for ships flying the flag of a Member State and to the Commission an emissions report for the entire reporting period of the previous year, which has been verified as satisfactory by a verifier in accordance with Article 13. The administering authority responsible may require companies to submit their emissions reports by a date earlier than 31 March, but not earlier than by 28 February.

受け取る先は三つです。所管する管理当局、加盟国の旗を掲げる船については当該旗国の当局、そして 欧州委員会です。そして管理当局は期限を前倒しできますが、2月28日より早くは求められません。前倒し に底があります。

報告書は提出の前に検証者の検証を満足に通らなければなりません。会社が作った値をそのまま出す構造で はありません。

会社が変わると期間を割って報告します

  1. Where there is a change of company, the previous company shall submit to the administering authority responsible, to the authorities of the flag States concerned for ships flying the flag of a Member State, to the new company and to the Commission, as close as practicable to the day of the completion of the change and no later than three months thereafter, a verified report covering the same elements as the emissions report referred to in paragraph 1, but limited to the period corresponding to the activities carried out under its responsibility.

提出の主体は前の会社であり、範囲は自らの責任の下で行われた活動に対応する期間に限られます。そして 受け取る先に新しい会社が入ります。期限は変更の完了日にできるだけ近く、遅くとも三か月以内です。

この構造はMARPOL附属書VIのCIIと向きが逆です。CIIは移転があってもその年をまるごと算定させますが、 MRVは責任の期間で割ってそれぞれ報告させます。

適合書類の有効期間は報告期間終了後18か月です

  1. Documents of compliance shall be valid for the period of 18 months after the end of the reporting period.

発給の主体は検証者であり、排出報告書が要件を満たせば検証報告書に基づいて発給します。書類には船舶 の識別情報、船舶所有者の名称と住所と主たる営業所、検証者の身元、そして発給日と有効期間とその書類 が指す報告期間が入ります。

2025年の報告期間で日付を照合します

2025-01-01から2025-12-31までの排出報告書は原則2026-03-31までに提出します。管理当局が期限を早めた場合はその期限に従います。対象船は2026-06-30までに有効な適合文書を船内に備える必要があります。

2025年報告期間の適合文書は、その期間終了後18か月となる2027-06-30まで有効です。前の2024年報告期間の文書は2026-06-30に失効します。翌年の備付期限と、その報告期間の文書の失効日は別の日付です。

報告期間・提出・備付け・満了を区別したMRV日程

図の日付は、上と同じ報告期間に対応します。次の報告期間の資料を準備している間も、以前の適合文書の満了日は別に管理します。

二つの期間を連続で欠くと退去命令まで行きます

加盟国は監視・報告の義務違反に対する制裁の体系を設け、実際に科されるようにしなければなりません。 その上にもう一段あります。

条件は二つです。二つ以上連続する報告期間について監視・報告の義務を履行しなかったこと、そして ほかの執行手段でも履行を確保できなかったことです。このとき入港した加盟国の主管当局は、当該会社に 意見を提出する機会を与えたうえで退去命令を発することができます。この命令は欧州委員会と欧州海事 安全機関と他の加盟国と当該旗国に通報されます。

確認しておくこと

上の引用は規則2015/757から取りました。管理当局が期限を前倒ししたか、検証者が誰か、データ交換様式 の技術規則がどう定められたかは、その船に実際に適用される事項として別に確かめる必要があります。 その船の適合書類の満了日がいつか、今年に会社の変更があったか、そして航海一覧に抜けた区間がないかが、 実際の判断の出発点です。

引用した原文を直接確認できます

以下は、この記事で扱う文書の公式発行元へのリンクです。本文に記載した版と条項を照合し、EU法令については文書ページの統合版と改正履歴も確認してください。

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監視計画が求めるものの一つが、航海一覧の完全性を監視する手順です。Bellbookは入出港の記録で航海をつなぎ、各航海に燃料消費を掛けるので、抜けた航海が一覧で表に出ます。

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